"THE BIG GOODBYE"(「宇宙空間の名探偵」)

ホロデッキを舞台にした多分最初のエピソード。非常に重要な会談を前に息抜きで行ったプログラムが故障により暴走し、現実世界も虚構世界も危機に陥る、という二面性が強い展開でスリリングでもあります。後にホロデッキを用いたエピソードは続々と出て来まして、このエピソードよりも洗練されたものも存在しますが、「最初」という意味で非常に意義があるものだと思います。あと、ピカード艦長を演ずるP.スチュワートは元々シェイクスピア役者と聞きますが、そのことと、艦長が「フランス系」という設定を頭においておくと、そのような人が20世紀中頃のハードボイルド好きと言うのが面白い。それに何でも興味を持つデータだけでなく、「コスプレ」して参加するドクター・クラッシャーなども中々楽しい。なんだかんだでコスプレ、というか仮装というのは世界共通の娯楽なのかもしれません。
どうでも良いですが、データは画面に表示された「ディクソン・ヒル」の小説を物凄い速度で読んでましたが、アンドロイドの彼ならコンピュータから直接データをダウンロードすれば良さそうな気がします。まああの無意味に早い動きが面白いからいいですが。