名探偵ポワロ(Agatha Christie's Poirot)「鳩のなかの猫(Cat Among the Pigeons)」 ドラマ(2008/英・米)…NHK BS2にて2010/9/14放送

イギリスの名門女子高の新学期の式典に招かれたポワロ。彼は知人でもある校長から後任者選びの助言を求められるがその夜、教師の一人が体育館で殺害され…と言う話。
「マギンティ夫人は死んだ」を「暗く重く」と評したが、この作品は割と明るい。舞台が女子高のせいだろうか。アバンタイトルの時点で次々に起こる事件の原因が女子高の人間関係のもつれだけではないのが分かるのはご愛嬌として、記憶があやふやだが原作でのポワロの登場はかなり遅くなってからで、最初はラマット王国の話だった気がする。そういう意味では冒頭からポワロを出し、かつ舞台を(ほぼ)女子高に限定したという大きな変更がなされている話ともいえる。国際的な陰謀とかスパイとか女子高生の活躍とか、いつもの「ポワロ」ではなく、寧ろクリスティのノン・シリーズの冒険物のような感じを受けたが、これはこれで違った味があり、ラストも最近のシーズンのエピソードにしては明るく希望が見えるものなので中々楽しめた。