名探偵ポワロ(Agatha Christie's Poirot)「第三の女(Third Girl)」 ドラマ(2008/英・米)…NHK BS2にて2010/9/15放送

ポワロの所にやってきた若い女性、ノーマ・レスタリックは「殺人を犯したかもしれない」と告げる。その場を去った彼女のマンションで死体が見つかりポワロは捜査を始めるが…と言う話。
死体が見つかって事件の捜査、と言う初期〜中期と異なり、後期のポワロシリーズは「本当に事件があったのか」と思わせるようなものが見受けられるが、この作品もその一つ。ただ、ドラマでは割とあっさりと死体が出てくるのでその後は普通に展開する。オリヴァ夫人が大活躍だがポワロをして「だから女は…」と言わせしめるほど、二時間ドラマに出てくるような厚かましい勘違いおばさんになってて笑える。「マギンティ夫人は死んだ」の頃までは高慢なだけでいまいち立ち位置がわかりにくいが、ヘイスティングズとは微妙に違う意味での「パートナー」と言う事で安定してきたようにも見える。根底にある犯行の動機は恐ろしくどろどろしているし、ヒロインへの仕打ちはかなり手厳しいが、「味方」が存在したせいか割ときれいなオチにまとまっていると思った。