名探偵ポワロ(Agatha Christie's Poirot)「死との約束 (Appointment with Death)」 ドラマ(2008/英・米)…NHK BS2にて2010/9/16放送

シリアを訪れたポワロは遺跡発掘を指揮するボイントン卿とその一家に出会う。家庭を顧みないボイントン卿、サディスティックに子供を支配する夫人。そして発掘現場で夫人が刺殺され…と言う話。
今シリーズで最もアレンジされたのではないか、と思う。ボイントン夫人と子供たちの関係以外は大幅に変更されていると言っていい。登場人物を整理するのはドラマ化のセオリーともいえるが、今回はそのレベルを超えていて、最後の最後まで「もしや原作と犯人が違うのでは?」と疑問を持ち続ける事になってしまった。実際問題として動機等が異なっており、なまじ原作読んでる分だけ気づかなかった。それが悪いという訳ではないけれど、まあ驚いた。後期シリーズになると他者を精神的に追い詰める/責めるといった被害者が良く出てくるようになって、映像的にもそれを印象深くする演出が良く見受けられるのだが、これはスタッフの趣味なのだろうか?