宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟

宇宙戦艦ヤマト2199」のオリジナル劇場版。時系列的にはイスカンダルでコスモリバースを受領した24話とデスラーとの最終決戦の25話の間にあたるエピソードとなる。
艦隊戦は中々見応えがあり、割と早くネタは割れるが「火炎直撃砲」のインパクトが凄い。地球人とガミラス人の関係を多少深堀したかったのは良く分かったし、「TVでやりたかったけど尺が足りなかった」と思われる部分をフォローし、、救い上げられたキャラクター達もいるので「TV放送でやってれば」とても評価したと思う。まあ「島と山崎の和解」はこの作品でも明示的にはなくて、どれだけ冷遇されてるのか、と哀しくなった。新ヒロイン(?)に取ってつけたような「属性」付けるのも違和感があったし。
話の内容は、総監督の趣味なのかもしれないが、某エピソードを彷彿とさせるのを二度もやるのはいささかやり過ぎな気がしなくもない。個人的に必ずしも嫌いではないのだが、そもそも「スタートレック」なら何とも思わないけれど「ヤマトでやる話か?」と言う疑問が。
一方ガミラスが相変わらず優遇されていて、実質的に主役はバーガーだったようにも思える。どれだけガミラス好きなんだ>総監督、と言いたくなった。そういう意味で、「映画」ではなく「OVAシリーズ」ならもう少し評価を高くしたと思う。いっそOVAで「火星沖会戦」とかやってくれたら買うなあ。
全26話の中でも登場していた「ガトランティス」とか「アケーリアス」が取り扱われ、既出の土方の他、空間騎兵隊の斎藤等が登場し、旧作を知っているとニヤリとする部分がいくつもある。旧作では妖女という趣だったサーベラーが妙に格好良くなったのは時代か。それはそれとして、これだけちりばめると続きが見たくもなるが、波動砲を封じる等「続けようがない」形にしているし、総監督も「これで一区切り」と言及してるので「これで終わり」なのだろう。少しさびしい気もするが、旧作の展開を考えればこれはこれでいいのかもしれない。
取り敢えずソフトが販売したらもう少しゆっくり見直そうと思う。