「警部補・矢部謙三」最終回と「トリック 新作スペシャル2」 TV朝日系列(ドラマ)

「劇場版トリック 超能力者バトルロイヤル」と時期を合わせたスピンオフと新作ドラマであからさまに「宣伝目的」であるのが分かるのだが、取り敢えず乗ってみた。と言うか視聴した。
「矢部」は警視庁公安部の刑事、矢部謙三を主役にしたドラマで全盛期の「トリック」とくらべるとやや小粒かもしれないが、深夜枠ドラマとしては程良く下らなくて中々楽しめた。「トリック」御約束の小ネタも多く、警視総監やら「うちゅうけいじ」やら、特撮出身者率が高いのもなんとなくうれしい。最後の最後で矢部らしくない取り調べをしたりしたのが気にはなったけれど、更にその後で部下1号、石原が復活(多分期間限定)したのには驚いた。正直この為だけでも観る価値はあった。続編が有るかどうかは知らないが、程良く下らない深夜枠ドラマを貫いてくれるならそれもありかな、と思う。
「新作スペシャル2」は劇場版3にリンクしているらしい。所々にそれを匂わせているのは分かるし、下らない小ネタが多いのもそれなりに楽しめる。しかし肝心のミステリの部分が微妙。某有名古典そのまんまな展開なのはともかくとして、それをドラマ、「トリック」らしく消化しきれてない気がした。映画に忙しくて煮詰める時間が無かったのかもしれないが、ゴールデンタイムに二時間やるには少々物足りないと思った。やはり深夜枠ドラマでやる素材だよな、この作品。