伊勢志摩伊賀は雨が降り…朝〜夜

暗いうちから起き出して外を見る。
雨。雨。雨。
どう見ても本降りです。ありがとうございました。
…と言う訳には行かない。是が非でもお伊勢参りをするのだ、と言う事で「こんな事もあろうかと」計画していた「案2」、即ち自転車を使わない行動計画にて動く事にする。
 細かい事も書いておきたいので、取り敢えずここでは概略のみとするが、まずは途中で傘を買い、まずは「神宮」の「外宮」こと「豊受大神宮正宮」。「外宮」から「内宮」と言うのが「普通」なのだそうだ。次はバスに乗って「内宮」こと「皇大神宮正宮」。参拝後、赤福本店で「赤福」とお茶で一服。緋毛氈のある縁側で雨の川を眺めつつ少し休む。そこから歩いて「猿田彦神社」、伊勢市内にある神宮の「別宮」たる、「月読宮」「倭姫宮」「月夜見宮」を順次参拝。
ホテルに戻り、大荷物…こうなると「蒼の稲妻」号は「荷物」以外の何物でもない…を抱えてチェックアウト。ここまでは計画通りだったが、ホテルと駅の距離が予想より遠くて電車を一本逃す。電車が遅れた=バスがない、と言う事なので計画を変更し、鳥羽駅で降り、荷物を預けてタクシーで安楽島へ移動。
後の宮司さんのご家族から「普通でも大変な道なのにこの雨の中をねえ」と言われた道を歩いて「志摩一宮」たる「伊射波神社」へ。幸いこける事も無く無事だった。バス停傍の「満留山神社」に参ってから伊射波神社の宮司さん宅…途中で道に迷ったが地元人が教えてくれた。有難い…で御朱印と珈琲を頂き、もう一度タクシー呼んだら先ほどの運転手さんだった。そのまま宮の別宮の一つ「伊雑宮」に。ちなみにこちらも「志摩一宮」。
伊雑宮では待っててもらったタクシーに乗り鳥羽駅へ。正直結構高くついたが、ずぶ濡れになる上に到達出来ない、と言う悲惨なオチを回避するための必要投資ではある。鳥羽駅で遅めの昼食として「伊勢うどん」を食べ、荷物を受け取り電車で移動。この時点で予定は元に戻った。電車を二回乗り継ぎ、最後にして最古(らしい)の別宮、「瀧原宮」へ。駅に着いたのは16時だったが既に暗くなりかけていた。てくてく歩いて鳥居に着いたら警備の人に「(御社は)ここから直線400m」と言われてズッコケそうになる。うむ、神宮は奥が深い。
駅に戻ると予定の電車まで40分程あるね、と思い誰も居ないホームで待ち状態。そうこうしていたら放送(多分自動)が始まり、なんでも先日の大雨の影響で電車が間引かれていて、私の電車は運休中といいやがる。久しぶりに自分の顎が外れる音を聴いた。結局、仕方ないので無人のホームで一時間半待つ事になったのであった。「霧と言う白い闇が山々を覆う」とか気取って日記の文面を考えていたのだが、見る見るうちに夜と言う本物の闇で周りが覆われたので泣きそうになった。実際泣いてたかもしれない。
漸く電車に乗って多気まで行ったら今度は乗り換え電車が「鹿とぶつかって遅れてる」とのこと。時間にして15分といっていたがどうみても20分遅れてた。結局次の乗り換え電車を逃し、次々と時間が遅れまくり、目的地の伊賀の上野市のホテルに着いたら22時過ぎていた。
雨と電車の間引きと遅れ。一体何がどうなっている。そういう憤りより何より、既に居酒屋以外の食事処はほぼ営業が終わって居て、仕方ないのでコンビニ弁当。なんだかなあ。
実際の所、神宮を始め、それぞれの神社には趣があり、雨は雨で風情があったので「来た甲斐があった」とは思うが、何しろ交通機関に「やられた」一日だった。ああ疲れた。歩数計みたら四万歩。脚ががたがたになる訳だ。明日はせめて晴れるといいな…と言うか晴れて自転車乗れないとまずいわ。
まあ何にしろ、「忘れられない」お伊勢参りにはなったよ。