鉄道大臣氏のリクエストもあり、購入して読んでみました。久しぶりに「電車」関係の内容を読みましたが、内容はほぼ覚えているもののなかなか面白かったです。「フィクション説」だの「自作自演説」などネガティブな情報もネットにはあるようですが、個人的には一種の「ファンタジー」と思っておりますのでそういう細かいところは敢えて気にしません。
本としてはほぼ「まとめサイト」をまとめ、「後日談」をつけたものです。ある程度「2ちゃんねる」についての知識がないと分かり難い部分があるように思います。「トリップばれ」など。ネット初心者あるいはあまりネットとは縁のない人には面白さが伝わりにくいかも。あと、「男達が後ろから撃たれるスレ 衛生兵を呼べ」に掲載されている「もぐら」や「輪ゴム」の話を前提にしている部分があるので、「電車男の躊躇」の原因が分かり難いというのもあるかも。
個人的には「読む」媒体としては「モニタ」より「本」の状態のほうが読みやすいと思います。しかしこの話はネットで盛り上がったもので、AAなどを駆使した表現が面白かったのですが、これが本になるとAAの有り難味というのがいまいち伝わり難くて、解説なども特に無いので正直なところ「縮小再生産」の感が強いです。本ならではの「特典」も特に無いし、ネットで追いかけていた人にはあまり購入メリットはないと思いました。また前述の理由でネットに縁のない人に分かってもらえるかというと疑問が残りますから、逆にそういう人がこの本を読んでどのような感想をもたれるか伺ってみたいものです。
後のカップル板での話などが載せられてないのは「王子様はお姫様と幸せに暮らしました。めでたしめでたし」で終わらせた方が「きれい」だからなんだろうなあ…