春の萌芽と"ラストラン"

三月も半ばとなった今日は一転冬模様であった。冬のような鉛色の空ではあったが、足元には春の気配が見て取れた。川原の堤防には菜の花、道端には土筆。特に後者は思わぬ所で見つけて驚いた。まだまだ田舎は季節を五感で感じられるらしい。
小さな春を感じた今日はJRのダイヤ改訂日。この改訂により東京と九州を結ぶ寝台特急、いわゆる「ブルートレイン」が消滅する。
少年の日に上京や帰郷で利用して色々な思い出があるので寂しい限りである。出来ればもう一度乗ってみたかったがそれももう叶わない。
寝台特急はもう二度と戻るまい。復活したとしてもそれは別のものだろう。さらば遠き日。
ちなみに「最後の寝台特急」を見に行こうかと思ったが「鉄」が多そうなのでやめた。消え行くモノを送るのにカメラと黒山の人だかりは興醒めなのだ…