今日読んだ本

ジョン・ディクスン・カー「緑のカプセルの謎」 東京創元社(文庫/創元推理文庫)

緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)

緑のカプセルの謎【新訳版】 (創元推理文庫)

小さな町でチョコレートボンボンに毒がまぎれ死者が出た。町の実業家が再現の心理実験を行ったがその中で実業家が死亡してしまう…と言う話。カー的なオカルト演出がなく毒殺事件と心理的トリックを組み合わせた作品。妙に眩惑されて面白かった。

安曇潤平「山の霊異記 幻惑の尾根」 KADOKAWA(文庫/角川文庫)

山岳怪談集。不勉強で知らなかったが何冊かシリーズがあるらしい。山と怪異譚は親和性があり中々怖い話もあるのだが、この手の実録怪談集は少し乗り切れないものがある。嫌いではないが趣味の差かなあ。

恩田陸「私の家では何も起こらない」 KADOKAWA(文庫/角川文庫)

ある家を中心とした連作ホラー。一つ一つのエピソードも良いが関連も面白い。ただ「山の霊異記」もそうだが古典的階段のような「因縁」が弱いので求める「怖さ」が少し違ったかな。