マルク硬貨を使えば公衆電話が半額

 CNNの方にも「余った「ドイツマルク」、公衆電話で利用キャンペーン」という名前で同様の記事がありますが、タイトルはexciteの方がすっきりしてよいと思います。
 閑話休題
 携帯が普及して硬貨利用の公衆電話が徐々に姿を消し、それどころかテレフォンカードはテレフォンカードでもICカードでないと使えないようなものに更新されつつあるわが国と違い、まだ硬貨式公衆電話の需要があるとは。それがヨーロッパスタイルなのでしょうか。スタイルはさておきフランクフルトに欧州中央銀行がある以上、ドイツとして面子にかけてもユーロに変換しなければならない (のかな?)のに「70億ユーロ相当のマルク紙幣・硬貨が死蔵されている」というのもすごい。約9280億円!いわゆる「箪笥預金」みたいなものともいえますが、通貨といえばその国の「歴史」の象徴の一つといえなくもないですから、ドイツ人の「マルク」への郷愁はやみ難し、とも言えるかもしれません。Wikipediaの該当項目によるとドイツ帝国のころからあったのですね。"Reichsmark"とか目や耳にしたことあるし。「ドイツ人が60%が高額商品を購入する際、ユーロの価格表示をいったんマルクに換算する」という文もあり、これも「愛着」は根強いという一例なのか。ただ「為替レートは1ユーロ=1.95583DM」ということで計算が無茶苦茶ややこしいような気も…
 フランスやオランダにおける欧州憲法否決ほど大きな話題にならないこの記事ですが、統合に向けて走っているようにみえたヨーロッパ諸国にもまだいろいろとクリアすべき課題が多いという事を如実に表した興味深い記事の一つのように思えます。今後もこういう話には注意しておきたいものです。ヨーロッパに行く事などまず間違いなく無いと思いますけれど。

肖像画ガウスは10マルク、グリム兄弟は1000マルク
 ドイツマルクの項をみてたら、マルク紙幣に描かれた偉人のリストがありました。グリム兄弟・シューマンそしてガウスくらいしか知りません。かつては同盟国であり、割と身近な国といった感じもあったのですが…私が不勉強なだけなのかも。
 ドイツ民族の統合の象徴としてのドイツ語のイメージからグリム兄弟が最高額紙幣の肖像として選ばれたのか、とか考えてますが、最も偉大な数学者の一人であるガウスが10マルク。もうちょっと高額紙幣でもいいのではないですか、と思いますが、ドイツではまた違う評価なのでしょうか?それともグリム兄弟とガウスの間にいる人々はドイツでは非常に高名なのでしょうか?謎だ。物凄く不思議。識者の方の御教唆がほしい所です。
 …とはいいつつ、わが国の紙幣の肖像画をみるとその人選というのはその時々の趨勢とか思惑とかあって、よくわからん、というのが多かったりする…というか現行紙幣の肖像画の人生は特に理解に苦しみます… のでもしかしたらドイツも似たようなものなのかもしれないなあ、とも思えるのですが、実際どうなんでしょう。日本の場合は写実的な肖像画というのが明治前後あたりからしかないので、手頃な「絵」がない、という事情も関係しているような気もしてますが。